スイートホームスイート2 ウィンナ・ワルツは憂鬱の調べ

ありえない展開から始まった、「人外だらけのお城生活 IN ヨーロッパ」にもようやく慣れてきた一彦に、またも襲いかかるありえない試練! 「おまえにダンスを習得してもらう。二週間で」燕尾服? 社交界デビュー? ウィンナ・ワルツ? 一歳上の曾祖母、アデルのぶっとんだ企みから、一彦はその身を守ることができるのか? 金髪ドリルの美少女吸血鬼・リリアナも登場して、ますます波瀾万丈のファンタジック・ホームコメディ第二巻、華麗に登場!


何でこんな終わらせ方をするかな、続きをすぐ読みたくなるじゃないかの第二巻。一応貴族として社交界にデビューすることになった、一彦の苦労は続く。作中でダンスの練習をしているところが面白かったから、パーティのシーンが欲しかったなあ。結婚相手を探し、自分を売り込むためのデビューであることを知って、一彦が理由がつかめないながらも爆発したシーンだけではちょっともったいない気がします。
作品の中では相変わらず曾祖父様の素晴らしさについてが語られていて、主人公がちょっと可哀相になってしまいます。(一応)ヒロイン格のアデルも吸血鬼のイリーアの目も今は亡き曾祖父の方を向いているし。まあ、バトル・オブ・CAみたいな扱いではないですけど。
その中で、うだうだ思い悩むんじゃなくて、いきなりアデルに告白したのは、びっくりしたけど良かったと思います。一巻に比べると、お城の住人があまり出てこなかったのがちょっと残念かな。あの会話が好きなので。
コメディですが、リリアナの話を始め、締めるところはきちんと締めていて、しんみりさせてくれます。さあアデルはどう出る!