レンタルマギカ 

著:三田誠 イラスト:pako レーベル:スニーカー文庫

レンタルマギカ 竜と魔法使い (角川スニーカー文庫)

レンタルマギカ 竜と魔法使い (角川スニーカー文庫)

〈妖精眼〉いつきが持つその真紅の瞳は〈協会〉から禁忌としての疑いをかけられる。〈アストラル〉監視のためやってきた穂波の先輩フィン。時を同じくして街にほどこされた封印が何者かによって全て破壊される……。

レンタルマギカシリーズも4巻目。本にあるあらすじを見て、すわ穂波の反攻が始まったのかと思いきやそこまでではなかった。どちらかといえばアディリシアが目立って穂波がまた引き立てに近くなってた気も…。幼馴染みという切り札が有効に活用されるときはあるのでしょうか。作者は時間掛けて調べているんであろう魔術、宗教関係の上に展開されている話が面白い。いつきの過去、彼の左目がこのようになった原因の一端も見えてきて、新たな敵も出、話もいよいよ佳境に入ってきた感じです。伏線も随所に張られていて、作者が物語の締めを万能の妖精眼に頼り切るのではなく、工夫しているのがよく分かります。影崎他のキャラクターの動かし方にも幅が出てきました、がもうちょっと話の筋にも一捻りあると更に良くなる気も。来月刊行の次巻(短編集かな?)も楽しみです。