放課後戦役

放課後戦役 (コバルト文庫)

放課後戦役 (コバルト文庫)

著:鷲田旌刀 イラスト:明治ていか レーベル:コバルト文庫
博喩堂高校に入学した水無瀬誠は、入学式の日、同じ中学出身の柏樹遊と再会する。頭脳明晰で容姿端麗な遊に、誠はあこがれに似た想いを抱いていた―。折しも日本は、内戦のまっただ中。高校生による「高等生徒隊」の設置が噂されていた。入学式のあと、遊は、誠もいれて5人班を結成する。戦争で生き残るため、最高の人材を集めたというのだが…。美しくも哀しい青春を描くハイスクール戦記。

コバルトってこんなのを出すからすごいよなぁ。今書かれていないということは売れなかったんでしょうけど、鷲田さんのデビュー作です。登場人物たちが青くさく、そのために起こる理想と理想のぶつかり合いは読んでこみ上げるものがありました。近未来の日本故に、背筋が薄ら寒くなるような部分もあり、それなりに楽しむことができました。直前のあれには騙されましたが、ラストの終わり方はちょっと不満。尻切れとんぼな感じがします。作品は青くさいのが駄目な人には向かないでしょう。
文章のせいか、説明不足で何を言っているのか時々わからなくなるのが難点でしょうか。何にせよ地図くれ、地図ー。上越のことがわからないと戦闘展開がさっぱり。