永遠のフローズンチョコレート

永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)

永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)

著:扇智史 イラスト:ワダアルコ レーベル:ファミ通文庫
連続殺人を続ける女子高生、理保とそのすべてを諦めきったようなボーイフレンド基樹。ある日彼らの前に「死なない」少女、実和が現れたことから、ふたりの「変わらない日常」は微妙に変化していく――。うつろいやすく、永遠に続く「日常」をドライに活写する秀抜な青春ストーリー。「えんため大賞」受賞作家、扇智史の新境地!

扇さんの新作。桜庭系統の風味を出そうとしているのですが、生と死、殺人やら自分たちの存在についての話や主張は既存のものをミックスした印象が強かったです。自分が登場人物達をどうも気に入らなかったのもその印象を強めているかも。中途半端に放り込まれたオタネタが上手く消化されずに浮いてるのももうちょっと何とかならなかったのでしょうか。電撃のまわし者め(笑)
話が乾きすぎてて物語性というものがあまりないので、その方面を求めるには不向き。自らを特別と考える(物語でクローズアップして描かれる彼らは確かに特別なのだろうけど)十代の悩みを好まれる方なら、もしかしたら気に入るかもしれません。
ミステリのタイトルをパロッた章題はなんか意味があるのかな。ほとんど読んでるけどあまり共通点もないしなあ。