女子高サバイバル

著:須賀しのぶ イラスト:長谷川潤 レーベル:コバルト文庫
優雅な高校生活を夢見る桐子は、公立の女子高一年生。あこがれの聖マルガリータ女学院には入れなかったけど、せめて放課後は、音楽を聴きながらお気に入りの紅茶を飲んで過ごしたい。だから、部活は絶対やらないって決めてた。ところが、ヤオイ小説好きの親友、翠の家で、美人のお姉さんと会い、「グラウンドホッケー愛好会」に誘われてしまった。それから桐子の生活は一変してサバイバルに!

ちょっとミーハーで、しんどいことが嫌というごく普通の主人公が友人やその姉などアクの強い周りの人達に引っ張り回されるという構造は、やっぱり面白い。少々お調子者の主人公のすがたもいいキャラでした。
彼女たちの中でやり取りされるやおいやオタク、ミーハーなそれぞれに対する悪口が辛辣で逆に笑えます。この辺りのずけずけ言う物言いは毒がある割に、それをあまり感じないのは上手い感じでした。ときどき自分を省みて、グサッと来る言葉もありますが(笑)
後半で展開されるグラホ愛好会の話は普通のスポコン風味の味付けなんだけど、ルールが分からないので文章に起こされても分かりにくいのが何とも残念。終りの区切り方は上手かったと思います。
クララ白書」よりは現代風といった感じでした。次も揃えたんで早く読もう。