鋼殻のレギオス

鋼殻のレギオス (富士見ファンタジア文庫)

鋼殻のレギオス (富士見ファンタジア文庫)

著:雨木シュウスケ イラスト:深遊 レーベル:富士見ファンタジア文庫
大地の実りから見捨てられた世界。異形の汚染獣たちが都市の周りを闊歩し、人類は、それ自体が意識を持ち、歩行する“自律型移動都市”で暮らす。その中の一つ、学園都市ツェルニの新入生レイフォンは一般科の学生だったが、入学式の騒動で生徒会長に才能を見抜かれ、武芸科へ転科するはめになる。ツェルニでも汚染獣からの攻撃に備え、選択された者たちが自衛小隊を組んでいた。そのまま勝ち気な少女・ニーナの小隊に配属されるレイフォン。しかし彼には剣を持てない理由があった…。戦いを捨てた少年が、ひとりの少女と出会い―奇跡を生む。史上最強の学園アクション・ファンタジーが開幕。

雨木さんの新シリーズ。
世界設定が分かんないとこにいきなり放り込まれたんで、序盤用語の意味が分からないところがあり、ちょっと混乱しました。
主人公の力があまりに強すぎるのはどうかと思いますが、自分の主張を受け入れて貰えなくて半ばいじけているのが、悩んで答えを出せないながらも力を出すところは中々良かったです。挫折からはい上がる話は盛り上がるものがあります。彼の精神の成長が楽しみ。
脇が多すぎて、それぞれの印象が薄くなってしまったところもあるので、その辺りは続巻に期待というところ。
武芸の道に誇りを持ち、主人公と対立するニーナや人見知りなメイシェンの女性陣もそれぞれ魅力的で、そのつきあいの中で主人公に影響を与えていく展開は良いです。中でも、主人公と似て非なる悩みを抱えているフェリが好みでした。彼女のこれから出すことになるだろう答えも楽しみなところです。
途中まで、リーリンが現れる!なんて展開を期待していたのは内緒。