不思議使い2
- 作者: 葛西伸哉,URA
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
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シリーズ2冊目。恋をかなえるキューピッドの幻象が学校にやってくる話です。菫子がメイン。
最初は意外と平和に解決するのかなという感じだったのですが、まあそう簡単に人を好きにさせちゃあいけませんよねということで。本人の意志を曲げることでもありますし。
テーマが恋ということで、話の本筋に恋の話が大きく絡んでくるんですが、主人公に惚れる(物語の発端になる)少女は書いてある部分が少ないんでいまいち。杏子の主人公が好きなのに言い出せない不器用な姿はほほえましかったです。委員長も意味深ですな。
中学校という一種の閉鎖空間での恋愛とおまじないの親和性が話のきもに上手く使われていたと思います。
主人公達に敵対するような、幻象を敵視する存在も現れ、今後も大いに期待。
人に知覚されなければ存在し続けることが出来ない幻象のあり方が、切なくなる部分がありました。