レジンキャストミルク3
- 作者: 藤原祐,椋本夏夜
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/05
- メディア: 文庫
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前編みたいなものでしょうか。シリーズ3巻目。口絵の漫画部分で笑ってしまいました。
自分を主人に仕える機械だと考える硝子に、奇しくも死んだと思っていた友達が敵という形でよみがえってくるという形で、感情が芽生えていることを自覚させるという方法は考えうる中で一番ひどいような気がします。しかも感情の動きが悪い方向へ転がっていくんだから。
序盤の羨ましいなと思わせる日常とそれに混ざる異物感が終盤に大きな形で結実してくる展開は上手いと思うんですが、日常だと思って笑って流している部分が、後々何らかの布石になってしまうんではないか怖い。硝子の将来の夢の話や、芹菜の前巻の告白後という感じのほのぼの恋愛要素の部分が吹き飛びますね!
今まで敵意をむき出しにしていて、敵に近いような扱いだった舞鶴の本当の性格が露わになっているのが特に良かったかなあ。過去も垣間見られたし。
晶はきちんと日常を取り戻せるんでしょうか。次巻が待ち遠しい。