ねじまき博士と迷い猫
- 作者: 樹川さとみ,うたの
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 文庫
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樹川さんの新作。ほんとはとても心優しいけれども、意地っ張りでその姿を人に見せようとはしないアレックス少年と、動物に育てられた為に常識を知らない強気な少女りーのライトコメディーなお話。ちょこっと出てくるけど世界設定などはあまり気にならないです。
憎まれ口を叩きながらも、リーについて考えてあげているアレックス少年がいい味を出しています。リーの視点からそのことが描写されることが多くて、あまり伝わらずとてももどかしい気持ちにさせられました。ただ、そういうものはあとできちんと伝わるので、言葉がしゃべれることが分かってからの、リーのアレックスに対するおちょくりっぷりは、微笑ましいという表現がぴったりでした。
そして執事やメイド、アレックスの友達など、脇でこの二人を見守っている人々がとても優しい。中でも二人をさりげなくフォローして回るカボチャの姿をしたロボット・ジャックが素晴らしいです。
この不器用な二人のお話、中途半端なところで終わっているので続きが是非読んでみたい。