ゼロの使い魔8 望郷の小夜曲
ゼロの使い魔〈8〉望郷の小夜曲(セレナーデ) (MF文庫J)
- 作者: ヤマグチノボル,兎塚エイジ
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2006/06
- メディア: 文庫
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八冊目ー。
皆が戦争によって喪ったものの大きさに、悲しみに暮れるという感じ。自分のせいで才人を喪ったことを悔やむルイズと、ガンダールヴとしての力を失い、もうルイズの側にいられないと思う才人。その二人だけでなく、戦争を起こしたアンリエッタや友人のギーシュがそれぞれに悼んでいる姿が描かれていたのが良かったです。それがあるためにルイズと才人の再会とその後の一連のシーンがより映える。
才人についてはどうも都合の良い夢を見ているところや、浮ついているところが雰囲気を壊しているので、なかった方が良かったんじゃないかなとは思いますが。
ストーリー的には虚無の使い手という存在について全貌が明らかになってきて、才人が故郷に戻る方法を探すことを含めて新しい展開がありそうですが、完全にお互いの気持ちを分かってしまってこれ以上じらし展開はなさそうな二人の関係は、どうするんでしょうか。熱々のカップルの話になるのか?
ルイズの独白で、秘めた思いの強さを感じさせられる一冊でした。シエスタは報われないなぁ。