柳生忍法帖 上・下

柳生忍法帖・上 (講談社ノベルス)

柳生忍法帖・上 (講談社ノベルス)

 
柳生忍法帖・下 (講談社ノベルス)

柳生忍法帖・下 (講談社ノベルス)

著:山田風太郎 イラスト:せがわまさき レーベル:講談社ノベルス
会津の暴君・加藤明成の家来「会津七本槍」を名乗る七人の男たちは、主君を見限り国を出た家老・堀主水一族の女たちを男子禁制の寺・東慶寺で虐殺。そして謀反の罪で一族の男たちを処刑した。さらなる明成たちの悪行が続く中、生き残った堀一族の七人の女たちは復讐を決意。その彼女たちを助けるべく立ち上がった男がいた。その名は、“天才剣士”柳生十兵衛
忍法帖シリーズの一作。今このかたちで漫画化されてます。上巻が対会津七本槍、下巻が対会津藩全体といった感じになってます。娯楽品として一級品で、周りが敵の中でいかに闘うかがとても面白いんですけど、巻き添えに周りのものが死にすぎでちょっとむごい。中でも坊さん達の死に様がすざまじかったなあ。十兵衛は格好がいいんだけれども、途中からは彼がメインになってしまうのが少し残念というか、仇を討つ途中で十兵衛に好意を持った堀の女性達の話ももうちょっと見てみたかったです。そっちの心情描写がなくても十兵衛モテモテですけど。最後の展開がすこしあっけない点以外はとても楽しめました。
しかしエロい。一物切られた描写だけは男としてきつかったです。