学校の階段

学校の階段 (ファミ通文庫)

学校の階段 (ファミ通文庫)

著:櫂末高彰 イラスト:甘福アマネ レーベル:ファミ通文庫
季節は春―高校生活を楽しく送れるラク~な部活に入るため見学に余念のない神庭幸宏は、ある日、校内を走り回る「階段部」なるものと出会う。学校非公認、邪魔もの扱いの部にムリヤリ体験入部させられた幸宏だったが、ひたむきに「階段走り」にかける部員たちの姿に自分の中に芽生えた欲求に気づく。「とにかく走りたい!」そして幸宏は駆け出す!ビバ青春の無駄足!真正面から「若さ」を描く第7回えんため大賞「優秀賞」受賞の学園グラフィティ。
先月になってしまったファミ通の新人さん。階段部という不思議な部活に入部してしまった新入生と階段部の個性的な面々による青春物語です。
いやー、青臭い。これぞ青春といった感じでした。階段を走る、ただそれだけの話なんだけど、登場する先輩達それぞれの階段レースに賭ける情熱が伝わってきて良かったです。
ただ、その部分に比べるとレースのシーンがそれほど盛り上がらなかったのが欠点ですかね。また、家族パートと学校パートが分かれているので、個々が薄くなった面もなきにしもあらず。このあたりは続編があれば期待ということで。
自分にはちょっと青臭すぎたところもありましたが、青春だーという感じで、文字通り突っ走る話は痛快でした。