たぬきつ!

たぬきつ!(1) (ファミ通文庫)

たぬきつ!(1) (ファミ通文庫)

著:秋津透 イラスト:裕龍ながれ レーベル:ファミ通文庫
四国で生まれ育った八島晶は、どこから見ても普通の女高生。学校からの帰り道に日本刀を持った男に襲われた彼女は、源九郎と名乗る青年に危機を救われる。青年は、晶は四国で狐族の力を封じている要であり、本性は狸だと言うのだが…。「ひどいわ!そりゃ、あたしは背も低いし顔も丸いけど、狸だなんてっ!」事の真相はさておき、晶の身辺ではおかしな事件が相次いでいく…。狸と狐が丁々発止の幻術バトル!?

狐が力をふるえないように結界が張られた四国で、狐同士がその結界の要となる少女を巡って争うお話。ルビはこれでも比較的少ない方なのかな。
ベテランの作家さんらしく、斬新な展開はない代わりに物語としてそれなりにまとまっていたと思います。狐を弘法大師が追い払ったという伝説は、知らなかったので面白かった。
強いて言うと狸さんが記憶を取り戻すときにすんなりと納得しているのと、主人公サイドに展開がうますぎる点がちょっと違和感がありましたが。いきなり最強クラスが相手だと今後の話の展開がしにくい気もしますが、次巻はどうなるんでしょう。