恋する死体―警視庁幽霊係

恋する死体―警視庁幽霊係 (ノン・ノベル)

私立探偵・新堂武彦が心疾患で急死した。警視庁特殊捜査室の柏木雅彦警部補は、元同僚の死を訝しむ先輩刑事と彼が亡くなった病院へ向かう。被害者の霊と会話が出来る柏木は、新堂が死ぬ直前、担当医の医療詐欺を探っていたことを聞き出す。口封じのための殺し?新堂の秘めた想いまで知ってしまった胃弱な柏木クンが捜査にかけ回る!見守るのは可愛い女子高性の幽霊。やがて院内の巨大犯罪が浮上して…。捜査室の個性あふれる面々も加わって面白さますますパワーUP、待望の第2弾。

他殺の被害者の幽霊だけを見ることが出来る刑事･柏木と彼にとりついている幽霊･結花の物語。
今回は結花の問題が解決したせいか、あまり結花の活躍がなかったのはちょっぴり残念。彼女の柏木との関わりはこれからどうなるんでしょうか。
代わりにこの巻で登場する特殊捜査室の同僚はどれも変人揃いで、今野敏のST警視庁科学特捜班を思わせるような感じでした。変な特殊能力を備えているところも。そちらのインパクトが強くて、主人公押され気味。いいとこは持ってかれちゃうし、頑張れ。
作品の中身としては前作に比べるとミステリしているなあという印象。ものすごく大仰な仕掛けがあるわけではないんですが、死者の証言を逆手にとったどんでん返しが楽しめました。