護樹騎士団物語II アーマンディー・サッシェの熱風

僕には分からない。もともとディオデイト子爵家の守護騎であったはずの“シュペル・アンヴァイール”が、どうして僕の手などで、空を翔んだのか。その理由すら僕には分かっていない。あの夜―惨劇の晩以来、僕の周りではわけの分からないことか、無茶なことばかりだ。


二巻目ー。話が遅々として進まないなあ。
上のあらすじじゃないあらすじはほっておいて。リジューは貴族の息子の代わりに、本当は貴族の一族にしか動かせないロボットをなぜか動かして、城を襲ってきた敵を倒した。が、窮地に陥った子爵家を救うために、彼を亡くなった貴族の代わりの位置に据えようとした城の家人に反発して、彼は城を脱出した。というわけで脱出行がスタートなんですが、流石主人公をいじめるのが大好きな作者さん、次から次へと窮地に主人公を追い込んでます。12歳と、幼い割りに老成しているようなのに、正義感だけは有り余るほど持っている(逆に言えば打開する力を持っていない)から当然と言えば当然なんですが。何ともフラストレーションのたまる展開です。リジューが逃げ出した事だけが原因というわけではないですが、当主がいなくなった国がどのような事態になるのか延々と見せられているのはツライ。
終りがまた、「次巻に続く」なんですが、山賊に攫われた一応はヒロインほっぽっといて、他国に攻められている子爵家の軍隊を救いに行ってしまうということは…嫌な想像しか浮かばないよ。