天空のアルカミレス(2)
- 作者: 三上延,純珪一
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
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攫われた礼菜を救い出すためにトレーニングを行う拓也と、それを手助けする日向子。そこにテリオンから敵が襲ってくるという流れ。
人間とテリオンという対立構造が、享司やレディバレット、高橋らを大きくクローズアップすることでこれまでよりはっきりしてきて、分かりやすくなってきました。新しい登場人物の中では、卓越した能力を持ち、謎を抱えている亨司がこの先鍵となる存在になりそうです。彼と日向子の上司である鮫石さんとの関係も気になるところですし。
まだまだ戦闘に関しては未熟な二人は、失敗してしまいますが、生まれる結びつきは初々しい。制約がかかっている中で、この先段々とコンビネーションが上がってくることに期待。今回のような手は中々使えないと思うので。それでも礼菜のことを考えてしまう拓也とそれに対して傷ついたり、遠慮がちになってしまう日向子に礼菜の存在の大きさを思わされます。
その中で直情径行ゆえに暴走しそうで、記憶喪失する前に何かあったような拓也も怖いし、ラストの礼菜も無茶苦茶怖い。それまでの余韻を吹き飛ばすテリオンの本性の話が……。ああ、引き金が引かれたときに全て受け止められるヒトはいるんでしょうか。二人を育てたお爺さんかしら?