君の居た昨日、僕の見る明日―Round‐about Runners 4
君の居た昨日、僕の見る明日―Round‐about Runners〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 榊一郎,狐印
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
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アグニエシカがついにメインに躍り出ましたよ、な4巻目。元々メインだったとおっしゃる向きもあるかも知れませんが。何かから逃げ出して異世界の学校に迷い込んだ優樹と一風変わった女の子達の物語。この優しい世界から卒業することなるだろう最終巻まではあと1巻。
前半がお約束なラブコメで優樹に絡んだヒロイン陣にアグニエシカがやきもきするというベタベタな展開。その中で、皆の悩みや気持ちに少しづつ片が付いていくさりげなさが良かったです。新キャラとして登場した聖や、やっと自分の望みが分かってきたネレイドあたりは使われ方が何とももったいない感じもしますけどね。
そして終盤部において、優樹がある決断を下すわけですが、決断自体はそうなるんだろうなと思いますけど、あまりにもその必然性というか、どうしてそうなったかが分からないぐらいの急展開で、もうちょっとためが欲しかったなあという感じです。初恋の人に対する想いというものが幻想であったことに気がついてからの決断までの一連の流れはもうちょっとじっくりやって欲しい部分でした。アグニエシカは良い子ですけど、詩月の扱いがあまりにも中途半端な気がした巻でした。