鋼殻のレギオス? センチメンタル・ヴォイス

「レイフォンに関係することだよ。君に災難が降りかかろうとしている」汚染された大地の上に点在する“自律型移動都市”のひとつ、槍殻都市グレンダン。そこでレイフォンの帰りを待つリーリンの前に突然銀髪の青年が現れた。彼の言葉に対し、リーリンは身体の震えを抑えることができなかった…。一方、学園都市ツェルニではレイフォンたち十七小隊が偵察隊を命じられ、廃都市に赴くことになる。同道する第五小隊長・ゴルネオはなぜかレイフォンに敵意ある視線を向ける。過去の事件に躓くレイフォン。しかし、それを支える存在となるのは―。


今までずっと蚊帳の外だったリーリンのいるグレンダンの話が本編に平行して行われている三巻目。陛下イメージと全然キャラ違うー。
さて、テーマとしてはレイフォンが追放されるきっかけとなった過去に踏み込んだものなのですが、グレンダンとツェルニでその表裏の関係に当たる展開が別々に行われていたのが面白かったです。ちょっとばかし色々と詰め込みすぎな気もしますが、締め方もこれまでと一線を画したものになったのは良かった。この世界観や都市の意識についてなど、この先への伏線が色々と張られていて、期待がふくらみます。
グレンダンの陛下が人間に気付かせてはならないと過去のレイフォンに言っていましたが、皆が剄を使う武芸者や念威繰者ということで人間とは違う存在であるということが、この先大きな焦点になりそう。この巻にて過去との訣別も行うなど、変わってきたレイフォンがどうこれを受け止めるのかが楽しみです。
恋愛面の方はニーナも参戦なのですなー。相変わらず無表情ながらフェリが良いキャラしてて(ついでにおいしいところをもってっていて)、良き哉。肩車させたりしながら初心なレイフォンをさりげなくいじっているところが楽しいです。フェリが自分の力を嫌っている部分は相変わらずなのでこの先も見せ場はありそう。メイシェンは…頑張れ。リーリンを除くと一番リードしているはずなんだけどな。