とらドラ3!
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 文庫
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しりーず三弾目。ところでこの作品「!」はどこに付くんでしょう。はまぞうだと前についているんだけど。
ということで、絶妙な引きを残して終わった前巻の後を引き継いだ今作はその部分があっさり終わったと見せかけてやっぱり修羅場。さらに笑いのボリュームがアップして、こちらを笑わせながらも、後半にかけてシリアスな大河と竜児のいがみ合いもなし崩し的に続きます。
お互いに相手が好きであるような行動をとり、(あまつさえ口に出しながらも)認めない二人の関係は納得できる感じで変わりつつあるものの、まだこれからといったところ。それにしても相手とは何の関係もありませんよとアピールしようとして、どんどんどつぼにはまっている二人の関係がやっぱり笑えます。こっちとしてはそれを望んでいるわけですが。いや、大河がもうどうみても竜児を取られそうで怒っているようなのがばればれで本当におかしい。無理やりごまかすけれど、そのくせ土壇場では彼のために必死な姿もまたいい。竜児のキャラクターも大河との喧嘩と仲直りを通して、以前に比べると強く出ている気がします。
また、ストーカー問題も解決して、トリックスターとして前巻以上に存分に、二人の間を引っ掻き回している川嶋亜美がいい味を出しています。竜児に対する態度なんかどこまでが本気なのか全然読めません。櫛枝さんも登場シーンは少なくなっているものの、そのインパクトは健在。そのほかにもクラスメイトの会話とか笑いのほうはあげるときりがないです。でも、今回一番印象に残ったのは泰子さんですかね。いつもほわほわしている彼女だからこそ息子に対しての発言が印象的でした。ところでまるおくんは亜美を好きなのかな。
次巻の別荘編へ続く!で次も楽しみ。あとがきも楽しみ。